DK-SIS白書2023_opt_mosaic
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4パチンコ機で出玉性能の高い機種が増加ハイミドルタイプの機種を見ると、DK-SISで出玉性能を判断する指標として提示している推測最大MY(出玉率100%の状態で10時間稼動を想定した場合の最大持ち玉数の平均値)が20000個以上の機種の割合は2021年では27%だったが、2022年には68%にまで増加した。5パチスロ業績は過去最低値を記録も、復調の兆し2022年のパチスロ機1台当たりの業績を見ると、遊技時間2時間55分(対前年-2分)・粗利1,993円(対前年-113円)と、2021年と比較して遊技時間は横這い、粗利は下落となった。特に粗利はDK-SISで集計開始後初めて2,000円を下回った。また20円パチスロを見ると、遊技時間2時間54分(対前年-2分)・粗利2,183円(対前年-142円)となり、パチスロ同様に前年から遊技時間は横這い、粗利は下落した。粗利については4円パチンコとの差が前年の600円から1,085円に拡大しており、2022年においては粗利バランスが4円パチンコへと傾いた。2 2022年の業界考察DK-SISで見る業界動向16この要因の一つとして、出玉速度を高めやすい1種2種の機構を搭載した機種が増加したことが挙げられる。実際に1種2種のハイミドルタイプの機種数割合を見てみると、2021年では47%だったものが、2022年では77%となっている。また、ハイミドルタイプの機種は、確率は同じでもTY(特賞1回の出玉)やT/(特賞中の出玉速度)が高くなっている機種が増えており、これも推測最大MYの高い機種の増加の要因の一つとなっている。このような出玉性能上昇は、ファンにとっては獲得できる出玉の期待感が増すメリットはあるものの、必ずしも良い面ばかりとは言えない。1種2種のような機種は、特賞時間が短くなりやすく、ファンの満足感を得る時間の短縮や島の警察庁発表によるパチスロ機の設置台数は約133万台(対前年-14万台)と約10%減少した。結果としてパチスロ全体での業界総粗利は0.86兆円(対前年-0.12兆円)と約12%下落した。営業店舗数の減少に伴う設置台数の減少と1台賑わい感の減少に繋がる。また、TYが増えたことによる初期投資金額の増加と遊技時間粗利の高騰が相まって遊技時間粗利の高騰し、低い千円スタートでの営業が頻発することになってしまい、結果としてファンが不満のたまりやすい環境となっている。さらに直近では、特にハイミドル機の時間アウトが5000個を超える傾向が目立ってきている。これは機種開発のバランスが1/319の特賞価値に特化し、そこに至るまでの通常時の遊技性を無視した、いわば投資金額に対する遊技感を重視するファンには改悪のバランスと言える。出玉性能の高さを望むファンが一定数いることに間違いはなく、そこをターゲットとした遊技機開発も否定されるものではない。ただし、すべての遊技機が出玉性能の高さを追求してしまえば、遊びやすさや時間消費といったことを重視するファンの受け皿を捨ててしまうこととなる。遊技機メーカーには、幅広いゲーム性を有した遊技機の開発が望まれる。当たりの粗利の減少により、パチスロ全体の粗利規模はさらに縮小した。粗利規模こそ大幅に縮小したものの、2022年はパチスロ市場の好転を予感させる年であった。2022年1月をもってほぼすべての旧規則機が撤去されたことで、パチスロの業績は2月以降、対前年同月に対してマイナスが大きくなったが、前述の通り、6.5号機の登場により7月以降は差が縮まり、9月から10月にかけてプラスに転じ、11月以降は大幅に改善している。7月以降好業績を残す6.5号機が複数登場したことや、11月にはスマートパチスロが登場したことで、2023年はさらなるパチスロの業績回復に期待が持てる。実際に2022年前半の1月から6月に登場した機種の償却達成率(総合)は約30%だったが、後半の7月から12月に登場した機種の償却達成率(総合)は約46%と大幅に改善した。

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