DK-SIS白書2022_opt_mosaic
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7新規則機への完全移行、パチンコとパチスロで入れ替え・業績推移が異なる機で非常に大きい業績差があったことで、新規2020年5月20日に2018年2月施行改正風適法施則機への入れ替えがほとんど進まず、5号機の行規則の一部が改定・即日施行され、検定機・検定・認定切れのタイミングで仕方なく入れ替認定機の有効期限が1年延長された。これに伴えられる形となったことが進捗の差に繋がったい、大部分の旧規則機の撤去期限が2021年1月(1章10節参照)。から2022年1月へと延長された。業績を維持する上でこの経過措置の延長は非常に大きかったのではないかと考える。2 2021年の業界考察DK-SISで見る業界動向16年にかけての回転数とほぼ同等であり、新規則機への入れ替え特需が見込まれた割には、新台販売が伸び悩んだと言える。2020年末時点でパチンコ・パチスロともに100万台程度の旧規則機が残っていたと想定されるが、パチンコにおいては新台の販売で中古機等も含めて新規則機への移行が問題無く進んだ一方で、パチスロについては新台・中古機のみで新規則機への移行が行われず、パチスロの減台やパチンコへの入れ替えでの対応も多かったと推測される。また2021年の大きな問題として、半導体・電子部品の不足による遊技機や関連機器の供給不安が挙げられる。新型コロナウイルス蔓延に伴う人手不足によるサプライチェーンの混乱、また新型コロナウイルス蔓延からの経済活動の回復過程において、家庭用家電等の需要が増えたこと等の要因が相まって、世界的な半導体不足2020年12月末時点でDK-SISデータにおける新規則機への入れ替え進捗はパチンコで58.7%、パチスロで39.5%だったが、2021年12月末時点ではパチンコは88.3%とほとんどの遊技機が年末時点で新規則機へと入れ替えられた一方で、パチスロは71.3%と、およそ3割の5号機が年末時点で残された。4円パチンコでは新規則機の業績と旧規則機の業績がほとんど変わらなかったことに対して、20円パチスロでは6号機と5号に陥り、一部の部品が足りなくなることで遊技機の製造や周辺機器(ホールコンピュータ・CRユニット・ランプ等)の供給にも大きな影響をもたらした。2022年以降も半導体不足の影響はより深刻となっており、スマートパチンコ・スマートパチスロ登場が遅れるといった影響も現れている。今後の業績を維持・向上させるためには必要な遊技機購入・投資は行うべきである。ただ、このような状況では生産台数等の見通しが立ちづらいため、トレンドをしっかりと把握し情報収集に努め、適切な遊技機選定を行うことがより重要になる。しかしながらこのような状況下において購入したい遊技機が必要な導入台数が確保できるとは限らない。このため、既存機種を大切に活用し、ファンへの負担を最小限にすることで業績維持に努めることも重要となる。風適法施行規則が改正・施行されたタイミングで全日遊連は新規則機への入れ替えの目標として、5月末時点で65%、そこから1ヶ月毎に5%ずつ入れ替えし、2022年1月時点で100%とすることが設定された。しかしながら、実際の入れ替え進捗はこの目標値に対して下回る形での推移となり、結果としては2022年4月頃にはほぼすべての遊技機が新規則機へと入れ替えされたが、全日遊連による進捗管理としては課題の残る形となった。

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