DK-SIS白書2022_opt_mosaic
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2 2021年の業界考察DK-SISで見る業界動向11【店舗数について】 警察庁発表による2021年末時点の店舗数は8458店舗と2020年から577店舗減少した。長期にわたって店舗数の減少が続いているが、2021年は2020年に引き続いてコロナ禍による業績不振の影響に加えて、2022年1月を期限とした旧規則機の撤去も大きな負担となったことから、廃業を余儀なくされた店舗が多くなった。2022年においても全日遊連による発表では、1月の旧規則機撤去のタイミングで廃業した店舗が多くなっており店舗数の減少が進むと想定される。【遊技機販売及び新規則機への移行と経過措置の延長について】 2021年の新台販売台数はDK-SISの推定で約171万台(対前年+37万台)と2020年と比較して大幅に増加した。パチンコ・パチスロ別で見ると、パチンコは約108万台(対前年+15万台)、パチスロは約63万台(対前年+22万台)と、パチスロの増加が目立っている。2020年末時点でパチンコ約97万台・パチスロ約94万台の旧規則機が残っていたが、これらのほとんどを2022年1月までに撤去する必要があったことで、販売台数が大幅に増加した。しかしながら、パチスロでは販売台数が増加したものの、6号機の業績不振によってすべての5号機を6号機には移行されず、パチスロの減台やパチンコへの移行が進んだ。【コロナ禍による影響とwithコロナ】 今後においてもしばらくは新型コロナウイルスの影響が続くと想定されるが、経済活動を止めるにも限界があり「with…コロナ」への動きがさらに大きくなると想定される。弊社においても、ファン同士の接触を極力抑えられるような「スマート入場システム」の導入や、店員との接触を避ける「セルフPOS」の導入等様々な製品を開発し、「with…コロナ」に対する環境の整備に努めている。当業界においても、感染対策を万全に実施するとともに、安心して遊技できる環境を整えていることをアピールし、新型コロナウイルスによるファンの離反を極力防いでいくことが望まれる。【今後の展望】 2021年もコロナ禍に加えて、旧規則機の完全撤去に向けた負担も大きく、業界全体としては厳しい状況であった。2022年においても旧規則機撤去の影響の大きかった前半においては店舗数のさらなる減少が避けられないと思われるが、それ以降においては4円パチンコの業績が好転していること、6.5号機の登場、スマートパチンコ・スマートパチスロの登場等、明るい兆しも見えてきている。現状が非常に厳しいことは間違いないが、淘汰の波を乗り越えた先に待ち受ける明るい未来を信じ、業界一丸となって取り組むことが望まれる。

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