DK-SIS白書2020_opt_mosaic
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212019年タイプ別1業績と遊技環境DK-SISで見る2019年データ  第2章 61・主力である4円ハイミドルタイプの業績は横這い・4円ライト・4円ライトミドル・4円ミドルタイプの業績は下落傾向 4円ミドルタイプは、2018年と同様、4円パチンコの主要タイプの中で低いアウトながら、粗利は4円パチンコ全タイプ中で最も高くなった。4円ハイミドルタイプの花形機種の薄利を補う活用となっており、2018年から引き続きファンに負担を強いる活用となっている。 4円ライトミドルタイプは、2019年に登場したライトミドルの機種数が2018年と比較して倍以上になっていることから、台数シェアを大きく伸ばしている。しかし、新機種の業績が低迷したことや、時間粗利の大幅な上昇により、アウト・売上は大幅に下落し、粗利だけを維持する形となった。 4円ライトタイプは、2018年と比較してアウト・売上・粗利のいずれも微減となった。2019年に登場した新機種の業績が2018年からさらに低迷したことで、業績が下落する結果となった。 4円その他タイプは、台数シェアが減少し、アウト・売上・粗利いずれも下落している。2018年は役物(玉遊び)系機種が多く登場し、好業績を残す機種も多数あったが、2019年は導入台数が少なく業績も振るわなかったために業績が下落する結果となった。 2円・1円パチンコは、いずれも2018年から台数シェアが横這い、アウトは下落した。また、2円パチンコは前年と同じく1円パチンコと同程度の粗利となっている。 2019年のパチンコタイプ別業績を総括すると、最も台数シェアの大きい4円ハイミドルタイプは業績を維持したものの、次に台数シェアの大きい4円ライト・4円ライトミドル・4円ミドルタイプで業績が下落したために、全体として下落傾向となった。来るべき2021年2月の完全新規則機時代に向けて、全ての旧規則機の新規則機への入替完了が必須となる。2020年はその準備期間として順次新規則機への入替が必要となるが、2019年と同様に新機種の辛い活用による業績低迷が続けば、2021年2月を待たずして多くの新規則機の入替を余儀なくされる。新機種をいかに長く使うかによって今後の入替にかかる経費も大きく影響を受けるため、新機種の見極めと活用がより一層重要になってくるだろう。 また、パチンコにおいては解釈基準変更及び解釈基準変更に伴う内規変更があった。パチンコそのものの遊技性が変化することで、ファンの遊技嗜好の変化、すなわちパチスロファンのパチンコへの流入が増える可能性がある。ここ数年は稼動重視のパチスロと粗利重視のパチンコという流れがあったが、今後はパチンコ自体の立ち位置・役割を見直す必要もあるのではないだろうか。活用の面で言えば、遊技機の仕様がさらに複雑化することでより一層管理が困難になるため、シミュレーションによる緻密な営業計画がなければ業界変革の大きな波を乗り越えるのは厳しいだろう。

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