DK-SIS白書2020_opt_mosaic
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ダイコク電機株式会社DK-SIS室 室長 最後まで本白書をご覧いただき、ありがとうございます。DK-SIS白書も創刊してから17年目となりました。本白書にて令和時代の始まりとなった2019年データを改めてご覧いただき、どのように感じられましたか。すべての遊技機を出玉性能の抑えられた規則に則った新規則機へ入れ替えなければならない状況ではありますが、新時代が幕を開けて気持ち新たに頑張っていこうと営業された1年であったと思います。しかしながら登場する新規則機の多くが好調というわけにはいかず、2019年のDK-SISで推測する業界総粗利は約3.24兆円(-0.14兆円)、業界総売上は約20.0兆円(-0.7兆円)と厳しい状況が続きました。 パチンコの新機種活用を見るとハイミドルタイプで登場した多くの新規則機が前年より高い玉粗利で使われております。導入当初こそ高い台粗利を確保できましたが、その厳しい活用にファンがついて来られなくなり、平均アウトを下回るまでの累計台粗利は結果的に少なく、ホール様・ファンの方々ともに思わしくない状態となりました。パチンコは業績の下落傾向が止まらず、DK-SIS白書発刊以来、初めて“年間総売上”がパチスロを下回りました。また2019年10月の消費税増税以降では増税による利益圧迫の対応策として特にパチスロの貸しコイン料金を上げるホール様が増えました。一時的に業績上昇の傾向は見えますが時間粗利も上昇しているため、継続して業績を維持できるか注視が必要です。 本白書ではこのような状況をビッグデータから分析し「新規則機の導入状況と業績推移」、「消費税10%増税に伴う貸し玉料金の変化と業績」として掲載しています。どちらも実施状況が半分にも満たないため、今後の営業戦略を検討される上で参考にしていただければと思います。 最後に、2020年は予期しなかった新型コロナウイルスにより、営業自粛要請や業界バッシングなど業績への影響も大きく、パチンコ業界はさらなる苦境に立たされています。 しかしながら行政からの支援もあり、旧規則機の撤去に関する経過措置延長がなされたことは、ホール企業の皆様にとって大変助かる施策となります。2021年11月30日の旧規則機全撤去に向けて「経過措置延長に伴う遊技機設置期限リスト」も作成しましたので厳しい状況は続きますが、本白書を参考にご購入していただいた皆様方のお役立てとなれば幸いです。片瀬 宏之あとがき

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