DK-SIS白書2020_opt_mosaic
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6遊技機の販売台数がパチンコは4年連続で減少、パチスロは増加に転じる 2019年の新台販売台数は約173万台となり、2018年と比較して約2万台の減少となった(台数はDK-SIS推定値)。パチンコ・パチスロ別で見ると、パチンコの新台販売台数は約115万台(対前年-18万台)、パチスロは約58万台(対前年+16万台)となり、パチンコは4年連続の減少となった一方で、パチスロは増加に転じた。7新規則機への入れ替え進まず 2018年2月に改正規則が施行され、同年8月にはパチンコの新規則機が、10月にはパチスロの新規則機が登場し、2019年末時点では登場する新機種のすべてが新規則機となった。しかしながら、2019年末時点での総設置台数に対する新212019年1業界考察16 第1章  DK-SISで見る業界動向2019年4月:「パチスロ北斗の拳 転生の章」(サミー)DK-SIS推定約1.5万台2019年10月:「魔法少女まどか☆マギカ」(メーシー)DK-SIS推定約2.5万台2019年12月:「パチスロモンスターハンター月下雷鳴」(エンターライズ)「アナザーゴッドハーデス─奪われたZEUS…ver.─」(ミズホ)「バジリスク~甲賀忍法帖~絆」(エレコ)DK-SIS推定約13万台(3機種合計) 上記に伴い、パチスロ全体の約10%程度の高射幸性遊技機が他機種へと入れ替えられたことで、ほとんどの店舗で特に対処することなく「2020年1月末までに高射幸性遊技機の比率を15%以下」とすることが遵守された。業績面では、これら撤去された遊技機が2019年の業績を支える一端を担っており、2020年1月以降、20 現在設置されている遊技機に対する新台販売台数の比率(新台による遊技機の年間回転数)はパチンコで約0.44回転、パチスロで約0.35回転となっており、新台による入れ替え回転数は年々減少している。新台価格の上昇・新規則機の不振に伴う入れ替え経費の削減が主な要因と円パチスロの粗利が対前年で5%以上減少したことからも、明らかにこれらの遊技機の撤去による影響が現れている。 今後、「新型コロナウイルス」の影響によって経過措置が1年延長されたものの、2021年末には高射幸性遊技機等関係なく、すべての遊技機を新規則機に入れ替える必要がある。主要な高射幸性遊技機の撤去で業績面への影響が既に現れている中、現状の新規則機で業績を維持することは難しい。4号機から5号機への入れ替え時にも見られたような減台による規模縮小、パチンコへの入れ替え、最悪の場合は閉店せざるを得ないといった状況になることが想定される。なによりも新規則機で好業績を残す機種の登場が切望される状況ではあるが、そうでなかった場合をしっかりと想定し、準備を整えて臨機応変に対応することが望まれる。推測される。 旧規則機から新規則機への全入れ替えを2021年末に控えている関係上、パチンコ・パチスロともに新規則機を購入していかなければならない。とはいえパチスロにおいては業績不振の中、ホールの購買意欲が低いことから、現在の販売台数が極端に増えるとは考えにくい。このため120万台残っているすべての旧規則機を新規則機で賄い切れなくなる可能性が高い。パチンコは今後新解釈基準機の登場により、ある程度販売台数の伸びに期待できるが、パチスロは6.1号機の概要や登場時期を鑑みても、パチンコほどの販売台数増加は見込めないと想定する。規則機のシェアはパチンコで約34%、パチスロで約25%となっており、新規則機への入れ替えが進んでいるとは言い難い状況となっている。現在残っている旧規則機の方が相対的に好業績となっていることから、このような状況になっ

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