DK-SIS白書2020_opt_mosaic
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3パチスロ業績は横這い 2019年のパチスロ機1台当たりの業績を見ると、稼動時間4.54時間(対前年+0.06時間)、粗利3,003円(対前年±0円)と、ともに横這いとなった。また、警察庁発表によるパチスロ機の設置台数が約164万台(対前年±0万台)となっており、1台当たりの業績・遊技機設置台数ともに横這いに留まったことから、パチスロ全体での業界総粗利は1.52兆円(対前年-0.02兆円)と横這いを維持できた。212019年1業界考察14 第1章  DK-SISで見る業界動向コのハイミドルタイプ以外が全体的に下落傾向となったことで、4円パチンコ全体の稼動時間・粗利はわずかな下落となった(第2章2節参照)。 2019年に登場した新機種の貢献データを見ると、2018年と比較して償却達成率・貢献週・累計台粗利ともに悪化しており、新機種の業績は引き続き芳しくない。旧規則機が残る中での新規則機が活躍しにくい環境となっていることは否めない。しかしながら、新規則機で貢献できる遊技機や旧規則機と遜色無い推測最大MY等の出玉性能となっている遊技機も登場している。さらには「解釈基準」の改正・内規の変更に伴い、2020年中盤頃には新しいゲーム性を持った遊技機の登場に期待できる状況となっており、新規則機に対する不透明感はかなり払拭されたのではないかと考えている。 今後の課題として、2019年末時点で残ってい パチスロの中で最も台数比率の高い20円パチスロの業績は、稼動時間4.52時間(対前年+0.07時間)、粗利3,355円(対前年-27円)となり、こちらも横這いとなった。また、依然としてパチンコよりも稼動時間・粗利ともに高いため、パチンコからパチスロへの移行が続いており、パチスロの台数比率は増加している。 しかしながら、2019年末に認定切れに伴う「バジリスク~甲賀忍法帖~絆」(エレコ)等の人気遊技機が撤去され、2020年に入ってパチスロるおよそ170万台の旧規則機を新規則機へと入れ替えなければならない。入れ替えの経過措置が1年延長されたものの、後述するパチスロは、新規則機への移行が順調に行かない可能性が高く、パチンコの重要度が高まることは必至である。 パチンコの業績下落が続いているが、2020年以降は相対的にパチンコの業績に期待できる要素が多く、パチンコ業績の向上こそが淘汰の波を乗り越えるために必要となる。ただ、期待ができるからといってもすべての遊技機が期待できるというわけではなく、自店にとって必要な機種、貢献できる機種をしっかりと選定し、貢献できない機種を減らすことでラインナップを充実させること、さらにはパチスロファンの受け皿となり得るパチンコの環境を整えることが重要となる。全体の業績下落傾向が顕著に現れている。これら旧規則機の業績を補えるような6号機がほとんど皆無に近い状況が続いており、代替えとなる遊技機が登場しなければ、この先業績が大幅に下落する可能性が高い。 2019年に登場した新機種の貢献データを見ると、2018年と比較して償却達成率・貢献週・累計台粗利ともに良化はしたものの、総合貢献における償却達成率が8.1%(2018年は3.8%)と、登場した新機種のほぼすべてが平均稼動・平均粗利を下回るまでに償却できないという状況には変わりが無い。 現状、2018年10月以降登場した新規則機に対して、一部貢献できた機種はあるものの、全体的にはファンに対する印象が芳しく無い。6.1号機の登場によって、少しは改善する部分も無いわけではないが、根本的な部分である上限2400枚の規制による影響はおそらく大きい。そのような中、入れ替えが必要な旧規則機が120

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