DK-SIS白書2019_opt
20/274

8パチスロ「高射幸性遊技機」削減スケジュールの延期が決定 2018年4月に、全日遊連において2019年1月31日までにパチスロ「高射幸性遊技機」の設置比率を15%以下とするスケジュールが決議された。同時に2020年1月31日までに設置比率を5%以下、2021年1月31日までに0%にするということも決定された。9役物(玉遊び)系パチンコが多数登場 役物系機種は過去から年に数機種程度が登場していたが、2018年は比較的多く登場した。役物の使い方も、役物だけで完結するもの、液晶等で抽選した後に役物で大当りを決めるもの、212018年1業界考察18 第1章  DK-SISで見る業界動向最大差枚2400枚へと厳しくなったが、純増枚数やゲーム性の部分では緩和されたことで、遊技機開発の自由度はかなり向上した。これにより高純増AT機の開発が可能になり、6号機への期待が膨らんだ。 これらの規則改正・内規変更に伴う遊技機が2018年2月以降申請され、パチンコでは8月に、パチスロでは10月にそれぞれ初めての新規則機が登場した。ただ、パチンコにおいては新規則機を既存機種の別スペックとしてテスト的に製作されたケースが多く、24機種が登場したものの長期稼動貢献機種の登場は皆無であった。パチスロにおいては、最初に登場した「S…HEY!鏡」(大都技研)が15週稼動貢献と高い稼動貢献となったものの、その後に登場した機種は非常に厳しい結果となった。さらに、保通協による型式試験の適合率が著しく低くなったことで、機種の登場自体も5機種に留まった。 2018年1月31時点で「新基準に該当しない遊技機」の設置比率を30%以下にするという取り決めは遵守されたが、2019年1月31日までにパチスロ「高射幸性遊技機」の設置比率を15%以下にするという取り決めについては、2018年11月、全日遊連により延期が決定された。延期の理由として、6号機の型式試験における適合率が極端に低いことで6号機の供給が遅れており、 なお、2019年以降、パチンコでは下記の内規変更が行われ、改正規則の範囲内において開発自由度の向上が期待されている。(2019年2月1日設置分より)・確変継続率65%の上限を撤廃(2019年5月1日申請分より)・通常時ベースを30%以上とする規制の撤廃・ヘソ賞球の最低を4個以上とする規制の撤廃・電チュー賞球数を1個以上とする規制の撤廃・その他入賞賞球数を3個以上とする規制の撤廃現在設置されている機種の代替え機を用意できないことが挙げられている。これに伴って、新たな期日については6号機の市場への供給状況を鑑みつつ、改めて検討されることになっている。ただし、2020年1月末に「高射幸性遊技機」の設置比率を5%以下にするというスケジュールは変わっていない。 そもそも2019年中には現在業績を支える主要な「高射幸性遊技機」が検定・認定切れを迎えるため、半強制的にこのスケジュールに近い動きとならざるを得ない。このため6号機の供給改善は急務であるとともに、店舗においては、これらの遊技機の撤去に対する準備を整えておくことが必要である。役物を突破した後に液晶等で抽選を受けるもの、大当りの継続抽選を行うためのもの、これらの内容を併用したもの等、様々な工夫を凝らした機種が登場した。

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る