DK-SIS白書2019_opt
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5遊技機販売台数が3年続けて大幅減、特にパチスロは激減 2018年の新台販売台数は約175万台となり、2017年と比較して約37万台の大幅な減少となった(台数はDK-SIS推定値)。パチンコ・パチスロ別で見ると、パチンコの新台販売台数は約133万台(対前年-8万台)、パチスロは約42万台(対前年-29万台)となり、特にパチスロは4割以上の大幅減となった。6店舗数の減少が加速、業界内のM&Aが引き続き活発に 2018年の店舗数は、警察庁発表資料よると10,060店舗(対前年-536店舗)で、長期にわ212018年1業界考察16 第1章  DK-SISで見る業界動向おける償却達成率が3.8%(79機種中3機種)と、登場した新機種のほぼすべてが平均稼動・平均粗利を下回るまでに償却できないという非常に厳しい状況となった。新機種の導入効果がほとんど得られなかったことで、「新基準に該当しない遊技機」に頼る営業が続いている。これにより遊技機の購入を控える代わりにその費用をファンへの還元に充てた店舗が多くなっている。実際に20円パチスロの時間粗利が2017年の800円から2018年は760円へと40円抑えられ、結果としてパチスロ全体の粗利の下落幅が大きくなった。 2019年1月末に「高射幸性遊技機」を15%以 パチスロでは新機種の総合貢献終了(稼動時間・粗利ともに全体の平均を下回るまでの期間)までに償却達成できない機種が96.2%(79機種中76機種)と、長期貢献の期待できる機種がほぼ皆無であった。これにより新台購入が控えられ、販売台数の大幅減少に繋がった…(第3章3節参照)。 パチンコにおいては、業績が好調な旧規則機の多くが前倒し認定を取得済みと想定され、2021年1月末まで設置できるものが多いことから、新機種販売は伸び悩む可能性が高い。とはいえ、パチスロに比べて業績貢献が著しく悪いというわけでは無く、パチンコでは新台入替が下にするというスケジュールが予定されていたが、2018年11月にこのスケジュールを延期することが全日遊連にて決議された。これによりシェアコントロールが先延ばしされたが、遊技機の認定切れに伴い、市場にて台数が多く主力となっているメイン機種の「バジリスク~甲賀忍法帖~絆」(エレコ)・「アナザーゴッドハーデス─奪われたZEUSver.─」(ミズホ)・「魔法少女まどか☆マギカ」(メーシー)等が、2019年12月末までに撤去を余儀なくされる。業績を牽引しているこれら機種の撤去タイミングまでに、代替えとなる遊技機を用意できなければ、業績の急落を招く可能性が高い。業績貢献できる6号機の多数の登場が望まれる。集客の大きな要素となっているため、販売台数は現状維持、若しくは緩やかな減少程度に留まるのではないかと想定される。 パチスロにおいては、2019年12月までに検定・認定切れとなる主力機種が少なくとも18万台以上存在することから、これら機種の入れ替え需要が確実に発生することとなる。販売台数の多くを5.9号機が占めた2018年とは異なり、6号機で貢献できる機種が少しずつでも登場すると考えられることから、2019年の販売台数は2018年と比べて上昇に転じると想定される。 貢献できる遊技機が非常に少なくなっていることから、遊技機選定の重要性が増している。今後パチンコでは「設定付き」のメイン機種の登場、パチスロでは「高純増AT機」の登場により、遊技機のトレンドが大きく変化する可能性がある。これらのトレンドをしっかりと掴みつつ、必要と思われる遊技機を見極めることが求められる。たる減少傾向が続いている。特に2018年はこれまでと比べて減少幅が大きくなっている。これ

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