DK-SIS白書2019_opt
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212018年1業界考察DK-SISで見る業界動向  第1章 11スロの下落幅が非常に大きい。5.9号機の業績が低迷する中、パチスロ新機種の購入を控えその費用を出玉へと還元することで、業績を維持しようとする動きが拡がったためと推測される。実際に2018年における20円パチスロの時間粗利が800円から760円へと、2017年と比較して若干ながら抑えられたこともその現れであると思われる。 2018年7月には「ギャンブル等依存症対策基本法」が、さらには「IR整備法」が立て続けに国会で成立し、ギャンブル依存に対する世間からの注目度が高まっている。当業界においても「自己申告プログラム」や「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」の新設等、少しずつではあるが対策が進められている。また同じ2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律」が成立し、2020年4月以降は分煙室を除く屋内での喫煙が原則禁止となることが決定しており、対策が急務となっている。 改正規則が施行された2018年2月から3年後には、確実に旧規則機の検定切れや認定切れによる新規則機への入れ替えを行う必要がある。さらにパチスロにおいては現在業績の軸となっている多くの機種の検定切れ・認定切れが2019年末に控えている。これに対し、代替えとなる新規則機の普及が急務となっており、状況次第では業績の急落を招く可能性も否定できない。 業界規模の縮小が続く中、上記の問題も含めて業界にとって解決しなければならない問題が山積している。これ以上のファンの離反を防ぎ、新規ファンの開拓や休眠ファンの掘り起こしを行うためには、これらの障害となっている問題を少しずつでも解決し、「遊技」しやすい環境を整える必要がある。様々な問題に対して根本的な解決に向けて業界一丸となって取り組むことが望まれる。

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