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概要

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DK-SISで見る業界動向②2016年の業界考察第1章15? IR整備推進法案が国会通過等、業界に影響を及ぼす議論が深まる  2016年12月15日にIR整備推進法案が国会で可決・成立し、12月26日に施行(公布)された。法案では、施行された1年以内にIR実施法案を策定し、国会に提出することが求められており、1年以内により具体的な実施法案がまとまることになっている。また、この法案における付帯決議として、「ギャンブル等依存症患者への対策を抜本的に強化すること」が盛り込まれており、「のめり込み問題」は、当業界において既に大きな課題となっている。 またIR整備推進法案の議論が進む過程において、「ぱちんこ営業での景品買取行為に関する質問主意書」が国会に提出され、閣議決定の後に答弁書が公開された。今後IR実施法案の議論が進む中で改めて景品買取行為についても議論が深まる可能性があり、その内容についても注視する必要がある。 さらに当業界に大きな影響を与える動きとして、受動喫煙防止策を強化する健康増進法改正の流れが挙げられる。予定されている改正案では、ホールのようなサービス施設については「喫煙室設置可の原則建物内禁煙」に分類され、違反者には罰則を科す内容となっている。 今後も2020年の東京オリンピック開催に向け、国会等において当業界に大きな影響を及ぼす議論が行われると思われる。しっかりと議論の流れを把握した上で、対策を講じ適切な判断を行うことが必要となる。10 伊勢志摩サミット開催に伴う入替自粛が実施される 2016年5月に伊勢志摩サミットが開催された。それに伴い、全ての都道府県で5/2(月)~5/27(金)までの26日間(首脳会議や関係閣僚会合が開催された一部地域では期間を個別に延長)、新台入替の自粛が実施された。これまでにおいても、2000年九州・沖縄サミット、2002年日韓ワールドカップ、2008年洞爺湖サミット、2010年APECと全国的な入替自粛が実施されている。 2016年5月の業績を見ると、パチンコでは稼動時間・粗利の下落幅が、パチスロでは稼動時間の下落幅が他月よりもわずかに大きくなっている。このため、今回の入替自粛期間において、業績面で若干の影響があったのではないかと思われる(第1章9節・第2章1節参照)。 これまでの入替自粛でも業績の落ち込みがあったものの、警察行政への協力という一面が大きい上に、新台入替の費用が抑制されることもあり、今後においても国を挙げてのイベント時には全国的な入替自粛が実施されると思われる。そもそも現状のような新台入替の頻度が適切なのかどうか、入替自粛を一つのきっかけとして見つめ直すことも必要なのではないだろうか。