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概要

DK-SIS白書2016画像

DK-SISで見る業界動向②2016年の業界考察第1章12トタイプの業績が下落している(第2章2節参照)。本来は遊びやすい遊技機というジャンルのはずが、いつの間にか利益確保優先のカテゴリと化していることで、ファン離れが進んでいるのではないかと推測される。4円パチンコからの流失を食い止めるためにも、ライトミドル・ライトタイプに見合った粗利水準への是正が求められる。? パチスロの業績はわずかに下落、大型機種を含めた5.5号機は厳しい状況に 2016年のパチスロ機1台当たりの業績を見ると、稼動時間4.66時間(対前年-0.06時間)・粗利3,256円(対前年-140円)となり、どちらも下落した。また、パチスロの中で最も台数シェアの高い20円パチスロの業績を見ると、稼動時間4.59時間(対前年-0.02時間)・粗利3,687円(対前年-162円)となり、パチスロ全体と同様に下落した。ただ、稼動時間・粗利ともに4円パチンコを上回っていることや、業績の下落幅がパチンコと比べて小さかったことから、2016年においても引き続きパチンコからパチスロへの入れ替えが進んだ。 しかしながら、パチスロの未来は決して明るいわけではない。2016年の後半には業績が前年を大きく下回る月もあった。これは「新基準機に該当しない遊技機」は好調に推移する一方で、2015年12月から登場し始めた5.5号機の業績は注目された大型機種であっても低迷しているためである。 2017年10月以降に導入されるパチスロ(5.9号機)については、さらなる出玉性能の制限が予定されている。また2017年12月1日には「新基準機に該当しない遊技機」の設置比率を30%以下にする必要がある。「新基準機に該当しない遊技機」が残る中では、これらと同じような高コイン単価・高MYを追求した5.5号機は軒並み厳しい業績となっている。「新基準機に該当しない遊技機」が完全に撤去されるまでは、高コイン単価・高MYの機種を求めるのではなく、低コイン単価であっても満足のできる出玉感を持ったゲーム性の遊技機が必要なのではなのではないだろうか。?『 「 検定機と性能が異なる可能性のある遊技機」の撤去・回収問題』は一段落 2015年11月に警察庁保安課より、ホール5団体に対して「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機の撤去について」の文書が通達された。さらに2015年の年末に、これらの事実が一般メディアで大々的に報じられる事態となり、国会においても活発な議論が交わされた。そのような中、2016年2月から3回にわたり日工組から撤去機種のリストが提示され、1次・2次撤去リストに掲載された遊技機については2016年8月末で、3次撤去リストに掲載された遊技機については2016年12月末で撤去されることとなった。これらのリストに掲載された遊技機は、2016年当初には市場で70万台程度設置されていたが、2016年末においてはほぼ全てが撤去され、ほとんどの店舗で通達が遵守された。 しかしながら、遊技くぎの問題がこれで完全に解決したわけではない。遊技くぎの問題はメーカー側の責任からホール側の責任となり、仮に遊技くぎが検定時と異なっている場合、「無承認変更」として追及されるおそれがある。2015年6月より、遊技産業健全化推進機構によって、一般入賞口への入賞状況を確認する遊技機性能調査が開始されていたが、2017年2月からは、一般入賞口に入らない遊技機が発見された場合は、警察への通報が開始される