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概要

DK-SIS白書2014

第1章DK-SISで見る業界動向②2014年の業界考察14? パチンコ・パチスロともに遊技機販売台数が大幅に減少 2014年の新台販売台数は約317万台と、2013年と比較して約38万台の大幅減少となった(台数はDK-SIS推定値)。 パチンコ・パチスロの内訳を見ると、パチンコの新台販売台数は約202万台(対前年-20万台)と、2013年に引き続き大幅減少となった。長引くパチンコの業績不振によって、新台への投資が抑えられたことが要因と考えられる。一方、これまで販売台数が安定していたパチスロは約115万台(対前年-18万台)と、パチンコ以上に大きな減少率となった。これは、2014年9月の試射試験方法の変更による新機種登場数の極端な減少が主要因である。 さらに、2014年登場機種について遊技機購入費を償却できた比率を見ると、パチンコは57.9%(対前年+0.1%)と横這いであったが、パチスロは37.5%(対前年-10.1%)と大幅に下落した。広告宣伝の手段が限られる中、新台入替は数少ない手段の一つではあるが、遊技機購入費が償却できない機種が増えており、これまでの手段が効率的とは言い難くなっている。 パチスロは2015年も2014年に引き続き新機種数の乏しい状況が続くと予想される。また、パチンコも現状の出玉性能を持った遊技機が登場し続けるかは不透明である。そのような中、「現行内規で最後」などの売り文句に躍らされることなく、自店に業績貢献する機種を見定めることがより重要となるのではないだろうか。? 役物等の機構が大型・複雑化、それに伴い遊技機不具合が多発  2014年の遊技機市場においても、遊技機に搭載される役物は大型・複雑化が進み、盤面だけでなく、枠外へ大きくせり出すようなギミックも登場し始めた。そのような中、役物の不具合がパチンコ・パチスロともに散見された。その結果、部品交換が完了するまで遊技機の稼動を止めなければならず、店舗に大きな損失を与えることとなった。また、台上部に設置しているデータランプと役物が干渉してしまうようなケースも見られた。 遊技機の差別化の一つとして、役物の大型・複雑化があることは仕方がないにしても、その結果、正常な遊技に支障がでてしまっては本末転倒である。遊技機・設備メーカーともに、十分な検証による不具合の無い遊技機のリリースが望まれる。? 消費税が8%へと増税、貸し玉料金の引き上げや10割以外の損益分岐が拡がる 2014年4月に消費税8%への増税が施行された。これによる稼動への直接的な影響はほとんど見られなかったが、経済活動の縮小等、間接的には今後も含めて影響があると思われる。 そのような中、2013年10月に遊技料金に対する消費税の取扱について、『「遊技料金」には消費税は含まれず、「貸し玉料金」は「遊技料金」に消費税を加えたものである』という解釈運用基準が通達された。このため消費税増税のタイミングに合わせ、支払消費税の軽減を目的として、これまでのパチンコ4円・パチスロ20円の遊技料金に対して「貸し玉料金の引き上げ」を