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概要

DK-SIS白書2013

台数シェアに注目すると、2013年は2012年と比べ、5円パチスロを始めとした低価貸しパチスロが増加しているものの、そのペースは2011年~2012年よりも鈍化している。20円パチスロのタイプ別に見ると、20円ノーマルタイプが増加、20円ARTタイプが減少しているが、4円パチンコほどの大きな変化は見られない。アウトに注目すると、20円ノーマル・30φタイプはほぼ横這いとなっている一方で、20円ARTタイプは大きく下落しており、20円ノーマル・30φタイプと2 0円A R Tタイプのアウト格差は拡がった。また、5円パチスロは2012年と比べてアウトが下落しており、すでに供給過多の可能性がある。粗利に注目すると、20円パチスロの主要3タイプはすべて下落している。しかしながら、その要因は20円ノーマル・30φタイプと20円ARTタイプで異なり、前者は時間粗利の減少によるものであるが、後者はアウトの下落によるものである。また、5円・10円パチスロについても、アウトの下落に伴い粗利が下落している。時間売上・時間粗利を見ると、20円ARTタイプが2012年と比べて大きく上昇していることが目立つ。時間売上については2012年に引き続き高いコイン単価の機種が数多く登場したことが要因と考えられる。また、時間粗利についてはアウト下落に対する粗利確保のために上昇したのではないかと思われる。20円パチスロの業績下落の主な要因は20円ARTタイプの業績下落に帰着する。ARTタイプの業績が下落した要因は、高騰し続ける時間売上・時間粗利が挙げられる。パチンコタイプ別業績の頁でも触れたように、高い時間売上は高い投資リスクを意味しており、ファンがついていけなくなる危険性が高くなってしまう。それに加え、パチスロの時間売上が高い機種の場合、千円ゲーム数が少ない(=通常中のベースが低い)機種が多い。パチンコの場合には時間売上が高いからといって千円ゲーム数が少なくなるケースはほとんどなく、これはパチスロ特有の問題であり、このことが余計に店舗におけるファンの賑わい感を減らしている要因だと思われる。4円パチンコと同様に、高い出玉性能を持つ機種ばかりに頼った営業は、最終的にファン離れを引き起こしかねず、健全な状態であるとは言いがたい。ファンの選択肢を広げるためにも、現状のような機種ばかりでなく、現在よりも低いコイン単価の機種の登場・導入も望まれる。DK-SISで見る2013年データ第2章22013年タイプ別の業績と遊技環境P O I N Tポイント20円ARTタイプは時間売上・時間粗利が大きく上昇、アウトが下落51