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概要

DK-SIS白書2013

TRAILERあとがき今年でDK-SIS白書を発刊してから11年目となりました。前号で10年という一区切りを迎えましたので、今号は新たな1年目として表紙やグラフの色合いなど、イメージを少し変えてみました。多少なりとも違和感を持たれるかもしれませんが、受け入れていただければと思っております。2013年は、今後の営業形態をどのようにしていくべきかを検討する期間だったと言えるでしょう。市場環境の変化に対して検討すべき内容は、損益分岐割数の引き上げや貸し玉料金の引き上げであり、遊技環境に対して検討すべき内容は、パチンコ・パチスロの設置シェアやタイプ構成となります。これらの様々な変化には確実に対応することが必要ですが、全ての変化を中途半端に受け入れてしまうとファンにとっては営業形態の複雑化につながります。受け入れるものとそうでないものを明確にし、注力すべきポイントを絞るといった取捨選択が重要な期間だったとも言えます。まず損益分岐割数の引き上げや貸し玉料金の引き上げですが、これらは基本的に消費税増税に対応するための検討材料です。そして、何も手を打たなければ営業利益の減少が避けられない状況において、粗利向上につながる方法論として期待されております。採用の可否は前者が県や組合単位での決定事項であるのに対して後者は個別店舗単位での決定事項なので、貸し玉料金の引き上げの方が採用しやすいのですが、安易な採用は稼動と粗利の両方を低下させかねません。特に今まで浸透していない営業形態の採用においては、自店の強みや弱みだけでなく商圏における自店のポジション等も要素に加えて検討すべきです。熟慮した上での失敗は仕方ないにしても、安易な取り組みでの失敗はファンの混乱を招いてしまうので、極力避けるべきと考えております。次に遊技環境について触れてみると、設置シェアに関してはパチンコ減少、パチスロ増加の流れに大きな変化がない中で、4円パチンコのタイプ構成が大きく変化しました。ポイントとしてはマックスタイプの大幅な増加とライトミドルタイプの大幅な減少があげられます。マックスタイプ増加の背景は他のタイプと比べて好調だったことがありますが、好調だった理由については楽観視できないと考えております。それは、単純にマックスタイプを好むファンが増加したというよりも、他のタイプが非常に遊びにくい環境となったことが影響したと感じるからです。実際にマックスタイプ以外は時間粗利が軒並み上昇しており、とても気軽に遊技することはできません。そして、ファンが他のタイプで遊ぶことを諦めた結果がマックスタイプの好調につながっているだけなのであれば、中長期を視野に入れた改善が必要であると感じております。最後に、パチンコ業界全体における業績の厳しさは、消費税率の更なる増加の可能性も含めて簡単に緩和されるものではありませんが、そのような中でも、変化していく市場環境に順応しながらファンが期待する遊技環境を提供し続けることが重要となります。その遊技環境を構築する際に、市場の実態に最も近いデータベースであるDK-SISを濃密に集約した本白書が、皆様方のお役立てになれば幸いです。ダイコク電機株式会社DK-SIS室室長山岸義幸191