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概要

DK-SIS白書2013

→1,220円、ライトタイプも910円→990円と上昇幅が大きく、稼動時間を下落させた主要因である。そもそもライトミドル・ライトタイプはマックス・ミドルタイプと比較して時間粗利がファンの勝率に大きく影響を及ぼす傾向にあり、時間粗利の上昇とファン離れは密接に関係していると考えられる。4円パチンコの高すぎる時間粗利はファンに対して遊技する楽しみよりも不満を感じさせてしまう。そしてその限界を超えることによって「遊技する価値が無い」と判断されてしまい、結果として店舗からの離反に繋がりかねない。過度なファンへの負担を避け稼動の回復を目指すことこそが、4円パチンコを守るためにも重要なのではないだろうか。? 20円パチスロの業績が下落に転じるDK-SISで見る業界動向第1章22013年の業界考察2013年のパチスロの業績を2012年と比較すると、稼動時間・粗利ともに下落した。特に、5円パチスロを始めとした低価貸しパチスロが普及しているにもかかわらず、稼動時間が下落していることは憂慮すべきである。また、これはパチンコにおいて、低価貸しパチンコが普及してもパチンコ全体の業績が下落し続けている状況と同様である。パチスロの中で最も台数シェアが大きい20円パチスロの業績に目を向けると、売上こそ横這いに留まったものの、稼動時間と粗利は下落した。その主な要因として、20円パチスロの約2/3を占めるARTタイプの業績が大きく下落したことが挙げられる。ARTタイプは2012年に引き続き時間売上・時間粗利が上昇しており、ファンの負担が益々大きくなっている。一方、ノーマルタイプや30φタイプといった時間売上・時間粗利の低いタイプの業績はほとんど変化していない。出玉性能が高くファンの負担が大きいARTタイプの機種に偏っている状況は健全とは言い難い。さらに、20円パチスロの時間粗利は上昇傾向にあり、これはパチンコが過去にたどった傾向と酷似している。この状況が続けばパチンコと同様に、パチスロの業績も長く低迷してしまう可能性も否定できない。20円パチスロが店舗における粗利の軸となっている面はあるものの、そこに過度の負担を強いることなく、適正な粗利確保が望まれる。?低価貸し営業がさらに増加するも業績は悪化2013年の低価貸し市場を見ると、1円パチンコ・5円パチスロの総遊技機に占める台数シェアはそれぞれ21.1%(対前年+1.2%)、4.9%(対前年+1.4%)となり、拡大傾向が続いている。しかしながら業績面では1円パチンコ・5円パチスロともに下落しており、特にこれまで好調に推移していた5円パチスロの業績が下落に転じたことで、パチンコのみならずパチスロにおいても低価貸し市場が飽和傾向となっていると考えられる。2008年頃から徐々に増えてきた低価貸し営業であるが、現状においては一つのジャンルとして完全に定着し、ファン獲得競争の激化が続いている。そのような中、低価貸しパチンコ・パチスロへの新台導入や貯玉再プレイ・台毎計数システムの導入等で設備面を充実させ、ファンの囲い込みに取り組む店舗も多くなっている。しかしながら、低価貸し営業の充実とともに、そのしわ寄せとして4円パチンコ・20円パチスロをおざなりに活用してしまい、ファンの離反を招く例が非常に多くなっている。やはり営業の軸とすべきは4円パチンコ・20円パチスロであり、低価貸し営業へ移行してしまうと後戻りが非常に難し12