ブックタイトルDK-SIS白書2011

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概要

DK-SIS白書2011

DK-SISで見る2011年データ第2章Chapter 22台数シェアに注目すると、2010年から2011年にかけて4円パチンコではマックス・ミドルタイプが大きく下落する一方で、ライトミドルタイプが大幅に上昇した。また、1円パチンコはここ数年の傾向と同様に台数シェアを伸ばしたが、そのペースは鈍化している(第1章22頁参照)。アウトに注目すると、4円ライトミドルタイプが大きく上昇した他は、全てのタイプで下落した。特に4円マックス・ミドルタイプについては、台数シェアを大きく減らしているにも関わらず、アウトも大きく下落しており、ファンのニーズが離れていることは明白である。また、4円ライトタイプのアウトも大きく下落しており、主要な4円パチンコのタイプの中で最も低くなった。さらに、1円パチンコにおいてもアウトは減少しており、台数シェアの伸びの鈍化と併せて考えると、飽和状態になりつつあると言える。粗利もアウトと同様に、4円ライトミドルタイプのみが上昇し、他のタイプでは減少傾向となった。特に、4円ライトタイプではアウトと同様に粗利も大きく減少しており、業績下落が著しい。これが4円ライトタイプの台数シェア減少の一因だと考えられる。時間粗利に注目すると、4円パチンコでは業績下落の傾向にあるマックス・ミドル・ライトタイプで上昇した。アウトが減少する中で粗利を確保するため時間粗利を高くし、その結果更なる業績下落を招くという負のスパイラルに陥っていると考えられる。一方、1円パチンコは時間粗利が減少している。4円パチンコに比べてアウトを重視する営業となっているものの、競争が激化する中で業績向上に結びついていない状況となっている。パチンコ全体の時間粗利は2010年に引き続き2011年も減少した。しかし、4円パチンコの時間粗利は2010年から2011年にかけて上昇しており、4円パチンコの負担は年々増加している。その一方、1円パチンコの時間粗利は減少しており、4円パチンコと1円パチンコでは明確に役割が異なっている。しかしながら、1円パチンコの業績は時間粗利が減少しているにも関わらず下落しており、このことからも、1円パチンコの飽和状態が見て取れる。また2円パチンコは台数シェア・アウト・粗利の全てが減少しており、業績貢献度は低い状態が続いている。このような中で4円パチンコのファンに過度の負担を強いている状況が続けば、結果的にパチンコ全体の衰退を招きかねないと考えられる。2011年は4円ライトミドルタイプが台頭する一方で、他の4円タイプは台数シェア・業績ともに下落し、パチンコにおける構図は大きく変化した。この変化が今後のパチンコ業績にどのような影響を与えていくのかを注視する必要がある。2011年タイプ毎の業績と遊技環境ポイントP oint・4円ライトミドルタイプが業績・台数シェアを伸ばす・1円パチンコの業績が対前年で下落し、飽和状態になりつつある53