DK-SIS白書2010

DK-SIS白書2010 page 3/238

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G REETINGはじめに日頃はDK-SISをご愛顧いただき誠にありがとうございます。また、今回の東日本大震災で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。おかげさまで、DK-SIS会員も2011年5月末現在....

G REETINGはじめに日頃はDK-SISをご愛顧いただき誠にありがとうございます。また、今回の東日本大震災で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。おかげさまで、DK-SIS会員も2011年5月末現在で3,318会員となり、遊技機台数では104万台を数えるまでになりました。DK-SISは、協力していただけるホール様によって支えられることで成り立っています、ここに皆様に重ねて御礼を申し上げますと共に今後とも皆様のお役に立てますように頑張ってまいります。さて、2010年を振り返ってみますと、2010年の大きな変化は、パチスロの復調と1円パチンコなどの低価貸し営業の拡大と多様化、そして4円パチンコの不振がありました。この市場の変化は、見方によっては、単なるファンの移動した結果のようにも見えます。その傾向から言えるのは「市場は有限である」という事実の認識であると思いますし、この認識に立つことで目指すべきゴールが見えてきます。まずなすべきは、「有限の市場での最適化」戦略であると思います。収益向上を導く客数増加のためには、“費用対効果の限界を探る”ことが重要です。使う限界:それ以上使っても客数増に結びつかない使わない限界:それ以下では客数減になる本書では“遊技利益”が収益の本質を示す重要データの1つとして取り上げておりますが、この近年の数値傾向は、収益向上には費用対効果の検証が必要不可欠であることを物語っています。そして、“集客のための手段、内容、範囲の限界を探る”ことも必要です。広告の本質は、客数を増やす手段ではなく、来店頻度を上げる(動機付けをあたえる)手段だと思われます。ここで重要なのは、広告内容によって動機づけされる客の数もまた限界がある、ということです。さらに、本書でもキーワードとして“低価貸し等、営業の多様化(市場の細分化)が加速した”ことを挙げておりますが、誰をターゲットとした動機付けなのかが明確でなければ、現状の市場では見向きもされないでしょう。また、集客活動に反応する客数を増やすためには、集客の動機付けとなる内容を広げていくことも必要です。他店と同じ内容での競争は、新しいファンの獲得でなく単なる同じファンの取り合いに過ぎず、両者共倒れになりがちなレッドオーシャンから抜け出せないでしょう。そういった環境下では、新規市場開拓(新規ファン獲得)戦略が避けられない重要テーマになります。新規ファン獲得には、来店する動機付け要因を増加する戦略が必要です。ファンがその店舗を選ぶ理由は、遊技台やその結果だけではありません。季節の変化の楽しみ提供、来店客に役立つ情報提供、ネット上でのイベント、楽しめる商品提供や店舗でのイベント、客同士のコミュニケーションなど、様々な理由づけがあるはずです。そこに気づき、作り、広がっていくように働きかけるためには、スタッフの力と行動が大きく左右します。また、近年大きな動きとなっているものに、参加型市場(お祭り市場)というものもあります。それは旅行業界でファンが企画したツアーを企業が支援して実行するものであったり、AKBなどのようにファンが参加することで結果が変わるもの、また○○祭りのようにそこに行かないと体験できないだけでなく、参加者もまたお祭りの作り手であるようなものです。こういう従来とは違う楽しみの提供も新しい集客として考えられます。業界全体の隆盛は、必ずしも日本経済や人口の数に比例するものではありません。邦画の隆盛の歴史にあるように、ビジネスが従来の延長線上にある時には映画作品の良し悪しがファンの移動以上の大きな変化を起こすことはありませんでした。しかし、メディアミックスや女優のアイドル化、TV番組との一体化企画、またシネマコンプレックスの登場などが新しいビジネスの流れを作り、新しいファンを獲得したときに、市場拡大を成し遂げました。パチンコ業界の未来像も、これからの活動しだいであると考えています。最後に、DK-SIS白書は過去を振り返るためのものではなく、これから将来をどうしていくかを考えていく出発点として、皆様のお役に立てますことを願って作成しております。本書が、皆様方の将来を切り開いていく一助となることを願っております。今後ともDK-SISを引き続きご活用いただきますようお願い申し上げます。ダイコク電機株式会社代表取締役社長