DK-SIS白書2010

DK-SIS白書2010 page 17/238

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DK-SISで見る業界動向第1章低価貸し営業の業績を単純に粗利金額で比較すると、低価貸し営業を行わない場合と比べて当然ではあるが低くなる。ただ、遊技機の入替にかかる費用も考慮し、実際の営業利益が低価貸し営業....

DK-SISで見る業界動向第1章低価貸し営業の業績を単純に粗利金額で比較すると、低価貸し営業を行わない場合と比べて当然ではあるが低くなる。ただ、遊技機の入替にかかる費用も考慮し、実際の営業利益が低価貸し営業を行うことでどのように変化するかを見極める必要がある。低価貸し営業は、台数シェアも伸びてきており現状のホール営業には必要不可欠な位置付けとなりつつある。しかし、低価貸しの導入によって店舗の総粗利が減少し、その穴埋めをするために4円パチンコ・20円パチスロの時間粗利を上昇させるといった、4円パチンコ・20円パチスロをおろそかにした低価貸し営業は、業界にとって良い流れであるとは決して言えない。ファンのニーズに応えつつ、4円パチンコ・20円パチスロを大切にすることこそが業界にとって望まれるところではないだろうか。Chapter 122010年の業界考察? APEC開催に伴う入替自粛2010年11月に横浜でアジア太平洋経済協力(APEC)の会合が行われた。また、それに関連する会議も日本の各地で行われたことにより、それらの警備に当たる警察庁等への協力の一環として2010年10月から12月にかけて各地で30~50日程度の期間で入替の自粛が行われた。例年10月~12月は1年で最も業績が悪くなる傾向にある。2010年はそれに加えて入替自粛の影響、4円パチンコの不調等の様々な要因が重なったことで、2010年11月の月間稼動は、DK-SISで集計を開始して以来過去最低を記録した。過去に行われた入替自粛は今回を含めて4回あり、2000年の九州・沖縄サミット、2002年の日韓ワールドカップ、2008年の洞爺湖サミット、そして今回のAPEC会合となっている。過去の入替自粛による業績の変化を見てみると、2002年の日韓ワールドカップについては、入替自粛よりも日本戦時に影響が出たと考えており、稼動に影響はほぼ無かったと見ている。2008年の洞爺湖サミット時は、影響が若干ながら見られたが、この程度なら入替費用が抑えられることによるメリットの方が大きいのではという声が大勢を占めた。しかしながら、2010年の場合は状況が異なり、特に4円パチンコの業績が悪化する中での入替自粛となったため、業績に与える影響は極めて大きいものとなった。軸となるメイン機種が少なくなり、新台入替に依存せざるを得ない現状が今回の自粛期間で浮き彫りとなったと言える。今回のDK-SIS白書においては、2010年のAPEC期間の業績データについて考察を行ったので、そちらもご覧頂きたい。(36・37頁参照)実際に今回の入替自粛のように、業績が悪くなる時期での長期間の入替自粛は、ファンが他のレジャーへ流れる・ホールへ行く契機を失う可能性があり、長すぎる自粛や自粛を行う時期について考えるべきという声も多く聞かれた。今後同様のケースがあった場合、これらのデータが参考になるのではないだろうか。?度重なるパチンコの内規改正過去においても、出玉性能が問題視されるような機種が発売される度に、ある一定の歯止めをかけるため、パチンコでは日本遊技機工業協同組合(日工組)によって内規の改正が行われてきた。15