DK-SIS白書2010

DK-SIS白書2010 page 15/238

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DK-SISで見る業界動向第1章逆にミドル・マックスタイプの寿命週はここ数年低い水準に留まっており、高い出玉性能と初期投資金額のバランスについていけず、ファン離れが進んでいることを表すデータとも考えられる。....

DK-SISで見る業界動向第1章逆にミドル・マックスタイプの寿命週はここ数年低い水準に留まっており、高い出玉性能と初期投資金額のバランスについていけず、ファン離れが進んでいることを表すデータとも考えられる。ただ、今後強く懸念されるのは、?にて4円パチンコの業績下落の一因として「時間粗利の高騰」を挙げたが、高い貢献となっているライトタイプについても時間粗利が高騰し続けていることである。特に「海物語」シリーズ以外のライトタイプの時間粗利は1,000円を上回る高い水準で推移している。しかしながら、ライトタイプにおいての高い時間粗利は、ファン目線での勝率に及ぼす影響が非常に大きくなりやすく、そのスペック特性上、マックスタイプやミドルタイプ以上に稼動に影響を及ぼすというデータもある。Chapter 122010年の業界考察また、現状ではライトタイプをバラエティといったような運用で数あわせで利用しているところが多い。しかしながら、業績貢献の高いライトタイプは海シリーズ同様、花形タイプとして捉えることが何より重要である。今後は無駄な入替をどこまで減らせるかが、ほぼ全てのホールにおける課題であるが、そのためには長寿命機の花形比率を上げることが最も重要なキーワードとなる。そういった意味においても4円パチンコ復活における最も重要な砦は“ライトタイプの花形化”と言い換えても決して大袈裟ではないだろう。ライトタイプを大切に使うことで、持ち玉移動によってミドル・マックスへの回遊が行われるケースも多く散見される。ライトタイプのイベントの実施等、タイプそのもののあり方や運用方法を見直すことが急務であると考える。?パチスロ業績底這いから復調へパチスロ5号機に完全移行した2007年以降、パチスロの業績は低迷を続け、特に2008年・2009年の2年間はDK-SISで集計を開始して以来最も業績の悪い時期となり、底這い状態が続いていた。しかしながら、2010年になり業績は好転し、稼動時間5.0時間・台粗利3,620円と、稼動時間については低迷するパチンコを逆転するという結果となった。また、販売台数を見ると、パチンコは2009年から2010年にかけて350万台→290万台へと大きく減少したが、パチスロは67万台→90万台とパチンコとは対照的に大幅な増加となった。業績が好転した要因として、好業績を残せる機種が2009年と比較して多数登場したこと(95頁参照)、ARTタイプの出玉性能やゲーム性が向上し、ファンのニーズに合致したこと等が挙げられる。ただ、全ての機種において業績が好転しているわけではない。依然としてDK-SISで集計を行った機種単位での累計台粗利が、遊技機購入代金の目安である35万円を超える割合はパチスロ全体の30%強に留まっており、2010年に登場した新機種のほぼ2/3は償却すら達成できないという状態となっている。今後においても導入機種の見極めが重要となることには変わりない。また、ARTタイプ機種は押し順ナビを搭載する等遊びやすくなっているものの、ゲーム性そのものは以前の4号機のように複雑化しており、それら(知識・技術介入)の情報公開の方法によっては業績差が生まれるケースも散見される。メーカーからの営業資料、パチンコ攻略雑誌等による情報等、仕様を知った上でのファンに必要な情報公開を行うことが重要である。また、メーカー発表出玉率と実績出玉率との乖離が大きいことや、同じ出玉率であっても機種によってスランプ(出玉波)が大きく異なることからも、こうした特性値を把握することが、業績向上のためには何より必要なことであると考える。13