平成30年5月14日15:20より名古屋証券取引所にて決算発表を行いました。
決算概略
平成30年3月期 情報システム事業、制御システム事業とも苦戦を強いられた。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社に帰属する 当期純利益 |
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平成30年3月期 | 340.9億円 | 11.9億円 | 13.9億円 | 7.8億円 |
平成29年3月期 | 407.1億円 | 10.4億円 | 13.7億円 | 5.0億円 |
(期初計画) | 390.0億円 | 13.0億円 | 13.0億円 | 8.0億円 |
市場動向
パチンコ業界全体
- 当社グループが携わるパチンコ業界におきましては、平成30年2月1日にパチンコ店における依存(のめり込み)問題への対応の一環として施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(以下「新規則」という。)による、パチンコホールの業績への影響の不透明感から、設備投資に対して慎重な姿勢が継続する厳しい事業環境となりました。
- 警察庁生活安全局「平成29年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」によると遊技機設置台数はパチンコ遊技機が83,601台減少、パチスロ遊技機は4,792台減少し、合計4,436,841台となりました。また、1店舗当たりの遊技機設置台数は6.8台増加し、418.7台となりました。
情報システム事業「減収減益」
新規出店や大規模改装が減少した影響大きく受け、「VEGASIAⅢ」を主とするCRユニット、及びホールコンピュータ・景品顧客システムの販売台数が前連結会計年度を下回りました。
売上 | セグメント利益 | |
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平成30年3月期 | 248.2億円 | 24.3億円 |
平成29年3月期 | 272.6億円 | 30.1億円 |
(当初計画) | 285.0億円 |
背景
- パチンコホール業績への影響の不透明感から、設備投資に対して慎重な姿勢が継続し、新規出店や大規模改装が減少しました。
- 新製品であるCRユニット「VEGASIAⅢ」を市場投入しましたが、大規模工事を必要とするCRユニット「VEGASIAシリーズ」及び「ホールコンピュータ」、「景品顧客システム」においては販売台数が伸び悩みました。
- 新製品である情報公開端末「BiGMO PREMIUMⅡ」及び「IL-X3」の製品効果によって需要の掘り起し、同シリーズにおいては前連結会計年度を上回る販売台数となりました。
制御システム事業「減収増益」
販売機種数の減少により、パチンコ表示ユニット及び制御ユニットの販売台数は前連結会計年度を下回りました。パチスロ遊技機におきましては、約5,500台(前期約12,300台)の結果となりました。 研究開発費の減少及び、取引先遊技機メーカーの破産手続き終結に伴う貸倒引当金の戻し入れ等により、販売費及び一般管理費が前年同期に比べ減少しました。
売上 | セグメント利益 | |
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平成30年3月期 | 93.2億円 | 4.3億円 |
平成29年3月期 | 135.1億円 | -3.0億円 |
(当初計画) | 105.0億円 |
背景
- 遊技機市場全体の新台販売台数が低調に推移するなか、各遊技機メーカーにおいて新規則規則改正を見据えた機種仕様の変更による開発スケジュールや販売時期の延期により表示ユニット及び制御ユニットが前連結会計年度を下回りました。
- パチスロ遊技機は、平成29年7月に約5,500台(前期は約12,300台)の市場投入となりました。
- 当事業の販売戦略の見直しに伴い研究開発費が減少しました。
- 平成27年4月に発生した取引先遊技機メーカーの破産手続きが平成29年7月で終結決定したことに伴う、貸倒引当金の戻し入れ等がありました。
平成31年3月期 通期見込
通期業績 (単位:百万円)
区分 | 平成29年 3月期 |
平成30年 3月期 |
前期比 | 平成31年 3月期(見込) |
前期比 |
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売上高 | 40,714 | 34,093 | -16.3% | 35,000 | 2.7% |
営業利益 | 1,048 | 1,192 | 13.8% | 1,300 | 9.0% |
経常利益 | 1,374 | 1,390 | 1.2% | 1,400 | 0.7% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 502 | 785 | 56.2% | 800 | 1.9% |
1株当たり当期純利益(円) | 34.01 | 53.11 | – | 54.12 | – |
見通し
わが国経済は、雇用や所得環境の改善が続く中で、緩やかな国内景気の回復が続くことが期待されます。一方で米国を発端とする貿易問題や欧州の政策動向など、世界経済の不確実性により先行きは不透明な状況が続くことが予想されます。
当社グループが携わるパチンコ業界におきましては、パチンコホールでの稼動の微減傾向が継続するなか、規則改正の影響など厳しい市場環境が予想されますが、新規則の遊技機が市場投入されるにつれ、集客を目的とした、周辺設備の入替需要が活発化することが期待されます。
情報システム事業
売上高 260億円
情報システム事業においては、パチンコホール経営企業のM&A等による業界再編の動きに対し、素早く対応をすべく情報収集に努めるとともに、「BiGMO PREMIUMⅡ」、「REVOLA」、「IL-X3」などの情報公開端末での、「わかり易さ、見やすさ」にこだわった機能強化に取り組みます。 また、ファン動向データ公開サービス「Fan-SIS」の提案と当サービスの導入に必要な「VEGASIAⅢ」の販売強化に取り組みます。
制御システム事業
売上高 90億円
制御システム事業部においては、開発工程の効率化に引き続き努めるとともに、新規則時代に対応した新たな遊技性を創出し、新技術を取り入れた企画及びユニット提案を加速させ、付加価値の高いハードウェアの獲得に注力します。